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デリーの大気汚染対策は北京でも通じるのか?

デリーの交通機関からの大気汚染は、最高裁判所の判決を契機に、公共交通機関の燃料をディーゼルから圧縮天然ガスにしたり、古い自動車の退出を図ったりしたことで、かなり改善したと言われています。

しかし、一方で自動車の台数が増加したり、中古車が以前多かったりすることで、大気汚染、またそれを起因とする健康被害は多いそうです。

似たような大気汚染の問題は北京にも当てはまるかと思います。

で、これ比較できないかと。北京のことは無知ですが、学期末のペーパーが差し迫ってきたので書こうかな、と思っている日々です。
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| 交通政策 | 17時55分 | comments:0|このエントリーを含むはてなブックマーク|trackbacks:0 | TOP↑

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インドを知るための50章(2)

前回の続きで、下の書籍の紹介です。

インドを知るための50章 エリア・スタディーズインドを知るための50章 エリア・スタディーズ
(2003/04/14)
重松 伸司三田 昌彦

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個人的に面白かったのは、「政治と経済政策の移り変わり」、「公衆衛生の課題」、「ベンガル湾世界」です。ちなみに、以下は基礎知識として覚えるためのメモです。

政治と経済政策の移り変わり(7、8、21章参照)
独立運動を展開し独立後に政党に転化したインド国民会議派(Indian National Congress)は、独立後から1960年代まで圧倒的な政治的優勢を占めます。しかし、その後輸入代替工業化政策の失敗により、1970年台から勢力を失い、ついに1989年の選挙以降は、連立政党を主にした多党政治へと変移していきます。変わって、勢力を拡大してきたのが、インド人民党(Bhāratīya Janatā Party)。

以上の結果として、多党化により地域を基盤とした政党が主になり、それに伴い分権化を推進せざるを得ない状況です。ネルーやその娘のインディラ・ガンディーといったカリスマによる中央集権的な政治は難しくなっているのでしょう。

以上のインドの国内政治の変遷に伴ってインド国民会議派はいくつかの政治カードを切ってきました。

1つ目が、1980年台にヒンドゥー教の政治への取り込みです。ただし、結果としてヒンドゥー主義を掲げるインド人民党の躍進につながったり、イスラム教徒を刺激しカシミール問題の顕在化にもつながることになります。

次に切ったカードは、政治の変化に伴う経済政策の変化につながります。

そのカードは、1991年の経済自由化の推進です。そもそも、インドは計画経済と輸入代替工業化政策の2本柱の経済政策でした。消費財よりも生産財への傾斜を謳ったマハラノビスモデル(マハラノビスは経済学者)、商業銀行の国有化(1969年)、外資規正法の制定(1973年)、などを経て、1985年には世界貿易額に占めるインド貿易額の割合が0.4%までに低下してしまいます。

1991年の湾岸戦争をきっかけとした、貿易不均衡の拡大と中東への出稼ぎ労働者の送金ストップによって、外貨準備高が2週間の輸入相当額にまで減ってしまいます。それをきっかけに、IMFの緊急融資を請うことに。

IMFの融資には、構造調整プログラムがくっついてますので、それによって国内産業の規制緩和(ライセンス制の廃止)、外資出資比率規制の緩和、関税引き下げという、ドラスティックな自由化を断行することになります。結果として、市場の非効率が改善されて、現在の成長に結びつくことに。

ちなみに、アジ研でインドの自動車産業と環境政策について書いたときに、司法積極主義やライセンス制の廃止については勉強しましたが、それを経済政策、政治の大きな流れの中で捉えなおすことができたのはよかったです。


公衆衛生の課題(42章参照)
聖なる河ガンジス川(ガンガーと現地では言うらしい)。その流域地域のヒンドゥスタン平原に全人口の50%以上が居住しています。

他国にも共通する、生活・工業用水の垂れ流しに加えて、宗教的な教義から、死体を川に流したり、川の水を飲んだりしていることが、公衆衛生の課題の解決を難しくしています。歴史的に、19世紀に「コレラの工場」と呼ばれていたほど公衆衛生は問題となってきました。

2001年に最高裁がデリー州政府に異例の命令で、ガンジス川支流の浄化を命じる。(インドでは、司法積極主義と言われるほど、司法は積極的です。)。

インド政府は、ガンガー行動計画(Ganga Action Plan)を立ち上げ、90億ルピー(100ルピー=2.13ドル.2008年11月10日現在)を投じます。

結果、1992年までに水質汚染指標であるBOD(生物化学的酸素要求量=ばっくと言って、「水中の酸素の量」。少ないと生物が呼吸できなくなる)は、7.2mg/liter(1970年代)から、1992年の4mg/literまで低下します。

対策として、政府は電気火葬装置を63基投入します。しかし電力不足などもあり操業していない所も少なくないそうです。工業廃水は、最高裁の規制がかけられていますが、宗教的な慣行から重視されている水葬や魂の浄化を、水質の浄化に切り替えるのは困難な問題となっているそうです。

ベンガル湾世界(44章参照)
インド亜大陸、バングラデシュ、マレー半島、インドネシアが囲むベンガル湾。それを取り巻いて、歴史的にベンガル湾世界が形成されてきました。

1880年代から1970年代まで、マドラス・プナン間、マドラス・クアラルンプール(の近くの港)間に定期便があった様に、その経済的・文化的交流は盛んでした。その都市ネットワークとしては、ペナン、シンガポール、カルカッタ、マドラス、コロンボが含まれています。現在もその経済規模は、大きいのではないかと予想します。

個人的な興味として、南シナ海経済圏や、環日本海経済圏、フランスが今年提唱した地中海連合など、海を基盤とした経済圏は面白そうです。クルーグマンがノーベル経済学賞を受賞しましたが、それも国際貿易と経済的な立地に関する研究(多分、空間経済学のこと)を基にしてた。ちなみに、空間経済とはこちらを参照

| 書籍紹介 | 09時40分 | comments:0|このエントリーを含むはてなブックマーク|trackbacks:0 | TOP↑

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インドを知るための50章(1)

Indian Economyという授業をとっているので、インドの基礎知識をつけようと思い読んだ本がこれ。

インドを知るための50章 エリア・スタディーズインドを知るための50章 エリア・スタディーズ
(2003/04/14)
重松 伸司三田 昌彦

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NYの紀伊国屋で、1800円の定価のところを、なんと28ドルも出して購入。

「えー、留学しているのに邦書ですかー?」という意見もあるかもしれませんが、「効率よく基礎知識を得るには、邦書」で、「最先端、もしくは、根幹となる理論や政策を学ぶには、英書」がモットーです笑!

ちなみに、明石書店から各国各地域に関して同じシリーズが発刊されています。
明石書店の70タイトルにも及ぶ各国・各地域の入門書シリーズ
地球の歩き方もいいですが、ちょっと知ったかぶりをするにはこちらのシリーズがお勧めかと思います(笑)

今日の午後、2時間強で一気に読み終えました。ちうわけで、簡単に、本書の特徴、本書の使い方、個人的に面白かった点、について書こうかと思います。

本書の特徴
まず、本書の特徴ですが、インドの、政治・経済・宗教・社会文化・歴史・科学・建築について概観できます。

筆者によると、大学学部生1-2年生に向けて書かれた「超入門書」ですが、旅行に行く前に読んで現地入りしても面白いかと思います。(ちなみに、この「○○を知るための◇章」シリーズは、他国についても発刊されているので読んでみるといいかもしれません)

筆者によると本書の特徴は(冒頭文より)、

「インドの生活についての解説」
「現代インドと近代の内容と変化を重視」
「論争や理論を避け、事実中心の記述」
「新しい事象への記述」

です。

確かに、事実中心で長基礎的な事項は押さえることができます。ちなみに、新しい事象とは、環境問題とIT系移民、経済自由化の流れ、多党政治についてかと思います。

詳細な記述は専門書に譲るというのが、本書のスタンスです。

例えば、カースト制度というその複雑な社会制度を詳細に記述するのではなく、多神教から他宗教者もその身分制度の中に位置づけることや、下位のカーストによる解放運動の記述など、「特徴」を知ることができます。

また、専門的な知識を得たいに人のために、50各章に参考文献が記載されているのは便利です。しかしながら、索引がないのは残念です。

ちなみに、アマゾンで検索したところ、2006年に「インドを知るための60章」が発刊されていることに気が付きショックを受けました笑。

紀伊国屋最新本揃えておいてよ・・・。

続く

| 書籍紹介 | 23時13分 | comments:0|このエントリーを含むはてなブックマーク|trackbacks:0 | TOP↑

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