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【書籍紹介】アフリカの新書

アフリカ本を読みました!

著者は、広大時代のインターン先であるCICEのファミリーの一員、山田肖子(現名古屋大学准教授)さんです。ちなみに、CICEとは、教育開発国際協力研究センターのことです。

本書の構成は、第1部で編者によってアフリカの経済、政治、社会、文化についての概説が行われています。また、第1部は第2部のインタビューの話をもとにしているので、本書のエッセンスは第1部につまっているとも言えます。

しかし、第2部も捨てがたいです。というのも、11名に及ぶアフリカ研究者の思い、人生の歩みが綴られているからです。

評価
ちなみに今回から、書籍紹介は星を付けることにしました。

本書は、星3つ星中だと、☆☆です。

☆☆☆:絶対お勧め買うべし。僕もずっと持ち続けて、また読み返したい。
☆☆:気になるなら買いましょう。僕も手元においておくけれども、読み返すことはないかもしれないレベル。
☆:なんかいい本ないかなーと探しているなら買ってもいいかも。僕は、読んだ後に中古本として売ります。

ちなみに、気に入らなかった本はここでは紹介しません。時間の無駄だから。結構ダメ本は多いですけれど・・・

気になった点
中でも気にいった点をいくつか。


1つ目は、援助する側の善意が必ずしもよい結果をもたらさないという指摘をしている舩田・クラーセン・さやか東京外国語大学准教授。

彼女は大学院中にモザンビークでのPKOミッションに参加し、国連の限界を感じます。外部者と援助というものに潜む問題(彼女が言うところの「援助する側の論理」)を、市役所の阪神大震災のボランティア調整役として関わった経験から解き明かしています。

「ボランティアを含め、一般市民もまた、援助される側の受け入れ能力や気持ちを考慮することなく、とにかく「善意」に基づいてどんどん踏み込んでくる、(中略) たとえば役場の前に積み上げられた援助物資はその象徴です。全国から善意で送られてくるのですが、数・質・日持ちの点で配布できるような物資はごくわずかでした。」


2点目は、アフリカ諸国の政府の統治能力が低い原因として、土地所有の概念が広まっていないという事実でした。

つまり、農業や商業にしても、定住することなく、行政区分や国境をまたいで放牧や交易を重ねているので、政府の財政基盤は確立されず、また政府の統治の必要性も低いことになっているのです。結果として、政府の統治能力の低さにつながります。


3点目は、アフリカの農業の生産性が高まらない社会経済的理由についてです。

日本や西欧の経済思想からすれば、アフリカの農民が農業の生産性を上げないことは不思議でならなかったのですが、本書で明らかになりました。

アフリカ農業では単作により生産性を上げることよりも、混作や人間関係の構築によってリスク分散を図る農業形態が好まれるそうです。

つまり、単作であれば、ある一種の害虫が発生すると壊滅的な打撃を受けるのですが、混作であれば其々の作物につく害虫も多種多様でそれぞれ抑制し合うので、収穫量に壊滅的な打撃を与えることはないそうです。

また、良好な言々関係を構築しておくことで、数年に一度直面する少雨に対応できるそうです。

*下の画像はアマゾンにつながります(ちなみにアマゾンでのカスタマーレビューも参考になるかも)
アフリカのいまを知ろう (岩波ジュニア新書)アフリカのいまを知ろう (岩波ジュニア新書)
(2008/03)
山田 肖子

商品詳細を見る


物足りなかった点
個人的に物足りなかった点もいくつかあります。

1つ目に、本書が、アフリカの今を「研究者の目を通して」知ることになっていた点です。

もちろん目次を見れば明らかだったのですが、やはり本書は研究者ならではの、「一歩引いて
長期的に関わる」重要性が強調されている気がします。

しかしながら、企業や行政(国際機関やJICA)であれば別の論理があるので、アフリカのいまを「企業」「行政」の視点から知りたかった気がします。


次に、その研究者が人類学者に偏っていた点です。

内訳は、経済学2人、政治学1人、文化人類学5人、国際関係学1人、医学1人でした。確かにその内訳は日本のアフリカ研究を反映しているのかもしれません。

しかしながら、アフリカにおいては「開発」は重要な課題であるので、経済学や社会学、政治学などの社会科学、公衆保健や教育などのソフト開発の分野など、「実践的な」社会科学の視点から検証してもよかったのではないかと感じました。

3点目に、アフリカの今を知るというタイトルから連想するのは、アフリカの様々なことを鳥瞰的に
知れる気がしますが、あくまでもアフリカの「研究」を知れるスタンスになっています。

インタビュー形式の部分は特に、「なぜその研究を志したのですか?」などアフリカを知るというよりは、アフリカの研究者・研究を知るような内容になっています。

結論としては、アフリカの今を、研究者の視点から、アフリカ好きの視点から知るのには面白い書です。

次回(本書を読んで自分の経験を振り返る編へ続く)

ちなみに、本書の後には↓とかいいかも。

アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書)アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書)
(2008/08)
松本 仁一

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| 書籍紹介 | 15時15分 | comments:0|このエントリーを含むはてなブックマーク|trackbacks:0 | TOP↑















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